産地によって特長が異なるプロポリス

ミツバチがつくる健康食品として人気のプロポリスは、ブラジル、オーストラリア、ヨーロッパなどさまざまな地域で生産されています。それぞれに、ミツバチの品種やプロポリスの原料となる植物に違いがあるため、プロポリス自体の特長も異なります。それぞれの違いについて、地域別に解説します。

ブラジル産のプロポリス

ブラジル産のプロポリスは、ローズマリーの一種である「バッカリス・ドゥラクンクリフォリア」という南米特有の植物を起源とします。この植物には、プロポリスの代表的な有用成分である桂皮酸誘導体が多く含まれ、その働きも高いといわれています。
桂皮酸誘導体とは、花粉症などのアレルギーの原因となる免疫機能を正常な状態へと働きかける作用があるといわれている物質で、がん細胞を縮小させる効果についても注目を浴び、研究が進められています。
ブラジルの原産地では、「バッカリス・ドゥラクンクリフォリア」をはじめ、多くの天然ハーブも自生していて、ミツバチはこれらの植物の新芽や樹脂、樹液を原料として、プロポリスをつくっているのです。
またブラジルのミツバチの品種もポイントです。おもにブラジルで採取されるプロポリスは、「アフリカ蜂化ミツバチ」と呼ばれる大変防御本能が強いミツバチがつくっています。仲間を守るという防衛本能が、抗菌作用の強い良質なプロポリスをつくっているのです。

オーストラリア産のプロポリス

オーストラリア産のプロポリスは、殺菌作用が強いといわれています。原料となる植物がユーカリだからです。そもそもユーカリは、消毒や鎮痛などの効果を持っています。このため、オーストラリアの原住民であるアボリジニは、昔からすりつぶして傷口に塗るなど、ユーカリの葉を薬として用いてきました。
のどの殺菌作用や歯痛などの鎮痛作用を期待して、うがい薬として利用するのが適しているといえます。またユーカリの持つリラックス効果が心に落ち着きを与えてくれます。

ヨーロッパ産のプロポリス

ヨーロッパ産のプロポリスは、おもにドイツやブルガリアで採取されたものです。ポプラを起源としているので、ポリフェノールを多く含んでいます。抗酸化作用が強いのが特徴で、老化防止に効果があります。美容系プロポリスといえるでしょう。プロポリスを継続的に服用することで、プロポリスに含まれるビタミンやミネラルなどとともに、内側から若々しい身体へ導いてくれます。

まとめ

抗菌力が強く、免疫機能に働きかけるブラジル産、殺菌・鎮痛作用に優れるオーストラリア産、抗酸化作用で老化防止に役立つヨーロッパ産、それぞれの特長がおわかりいただけたでしょうか。これからは、産地にもチェックしてご自分に合った良質なプロポリスを選んで、日々の健康に活かしていきましょう。